新生児黄疸の症状と、黄疸になりやすい赤ちゃんとは?

「新生児黄疸の症状って赤ちゃんにどんなことが起こるの?」
そんなお母さんの疑問に答えます。
さらに、新生児黄疸が強くなりやすい赤ちゃんの特徴をまとめました。

スポンサーリンク

新生児黄疸の症状は?

日本人の赤ちゃんのほとんどに大なり小なり新生児黄疸(生理的黄疸)が認められます。
新生児黄疸の症状の出始めは、生後2~3日目から、肌や白目の部分が黄色くなり始めます。
毎日見ているとあまり気づかないかもしれませんが、よく観察すると白目が黄色くなっているのが分かると思います。
一般的には4-5日目をピークとして、1~2週間かけて徐々に消えていきます。
また、黄疸が強くなってくると、倦怠感が強くなってきます。
そのため、ぐったりしていてあまり起きなかったり、哺乳力が低下して、飲む量が減ったり授乳間隔があいたり、起こさないとずっと眠っていたりします。
発熱を伴うこともあります。
これらの症状が出てきたときには黄疸が強くなっていることが考えられますので注意してみていく必要があります。

新生児黄疸が強くなりやすい赤ちゃんがいる

新生児黄疸が強くなりやすい赤ちゃんは以下のような赤ちゃんです。

早産で生まれた赤ちゃん
低出生体重児の赤ちゃん
感染症がある赤ちゃん
仮死で生まれた赤ちゃん
兄弟や親が新生児黄疸で治療を行った
頭血腫がある赤ちゃん
哺乳量が十分ではない赤ちゃん

早産や低出生体重児の赤ちゃんは、肝臓の機能が未熟なためビリルビンが体内にたまりやすく、新生児黄疸が強く出る傾向にあります。
また、比較的ビリルビン値が低めでも核黄疸になる可能性があり、治療を開始する基準自体がその他の赤ちゃんよりも厳しくなっているため、光線療法になる可能性が高いです。
感染症がある赤ちゃんや仮死で生まれた赤ちゃんについても、早産や低出生体重児と同様の理由で基準値を厳しくしているため光線療法となる確率が上がります。
いままでの経験で言うと、34週未満で生まれた赤ちゃんは大半が光線療法を行っているような印象です。
新生児黄疸の出やすさは遺伝も多少関係していて、両親や上のお子さんが新生児黄疸で治療をした場合には生まれた赤ちゃんも新生児黄疸が強くなることがよくあります。
実際に新生児黄疸で赤ちゃんが光線療法になることを説明すると、「上の子もやったので、流れは分かるので大丈夫です」と話されるお母さんも多くいらっしゃいます。
頭血腫(ずけっしゅ)とは、お産の時に赤ちゃんが産道を通る際、外からの力が加わることでできる血でできたたんこぶのことです。
吸引分娩や鉗子分娩の際にできることが多いと言われていますが、普通の分娩でも頭血腫ができることがあります。
頭血腫がある赤ちゃんは、出血した血液が体内に吸収されるときに、血液がビリルビンとして変換されるため黄疸が強く出やすくなります。
哺乳量が十分ではない赤ちゃんも新生児黄疸が強くなりやすいです。
ビリルビンは尿や便として体外に排出されるため、排泄がしっかりと出ていることが大切です。
しかし、十分に哺乳をすることができていない赤ちゃんは排泄も少なくなりますので、新生児黄疸が強く出やすくなります。
哺乳量が少なくて新生児黄疸が強くなっている様子なら、哺乳量が保たれるように授乳回数を増やしたり、より効果的に母乳が飲めるように工夫をしてみましょう。
赤ちゃんがちゃんと母乳を飲めていないと感じたときには施設の助産師に相談してください。
赤ちゃんが直接母乳を飲むことがまだ上手ではないなら、搾乳をして飲ませたりすることもできます。
場合によってはミルクを飲ませることも検討するべきかもしれませんね。

スポンサーリンク

赤ちゃんが新生児黄疸で治療になってしまうことは誰にでもありうる

先ほど説明したような赤ちゃんは新生児黄疸が強く出やすいことから、施設のスタッフも特に気をつけて観察を行っています。
しかし、スタッフが気を付けてみていても、お母さんがどれだけ頑張って授乳をしたとしても、新生児黄疸で治療が必要になってしまう赤ちゃんは必ず一定数は存在します。
赤ちゃんに治療が必要な状態になってしまうと、お母さんは「自分の出産がスムーズじゃなかったから悪かったのだ」「自分の生まれてからの対応が悪かったのではないか」と自分を責めてしまいがちです。
赤ちゃんに健やかに元気に育ってほしいと願っているからこそ、当然の思いかもしれませんね。
しかし、決してお母さんの責任で赤ちゃんの黄疸が強くなったわけではありません。
また、新生児黄疸は早め早めの対応をしており、ほとんどの赤ちゃんはその後なんの心配もなく元気に退院していきます。
そのため、お母さんはあまり自分を責めずにいつもの笑顔で赤ちゃんの治療を見守ってほしいと思います。
赤ちゃんはなによりもお母さんの笑顔が大好きなんですよ(n*´ω`*n)

まとめ

いかがでしたか?
新生児黄疸について、少しでも理解が深まり、また少しでも安心することができたらと思います。

スポンサーリンク

スポンサーリンク