台風時に犬が吠えるのはなぜ？怖がる時のサインと克服トレーニング

台風でも全然へっちゃらでお散歩に行きたがるようなワンちゃんがいる一方で、とにかく台風が苦手でパニックになってしまうようなワンちゃんもいます。
台風が苦手が吠えまくる愛犬は、どうしてそんなに吠えるの？どんな気持ちで吠えているの？
飼い主さんとしてはどうしたら台風の時におとなしくしてくれるようになるのか、頭を抱えている人も。
今回は台風が苦手な犬の気持ちと、対策、克服方法についてご紹介いたします。

台風時に犬が吠えるのはなぜ？

犬は人間よりも聴覚に優れており、人間の約4～10倍の聴力があると言われています。また、音の強弱については人間の１６倍あると言われています。
特に破裂音といわれる雷などの大きな音が苦手で、遠くの雷鳴にもそわそわし始め、近くなってくるとワンワン！と吠える場合があります。

犬が吠える理由は大きく分けて５つあります。
・ストレスから吠える
・警戒から吠える
・恐怖から吠える
・要求から吠える
・興奮から吠える

台風の際に吠える理由としては、突然の大きな雷の音に驚いてしまい、恐怖を感じている可能性が高いです。
また、怖がりのわんちゃんだと強風の音や雨粒が屋根や窓を叩く音にも敏感に反応することもあります。

ただ少数ですが警戒心から吠えている場合もあります。
警戒心が強く神経質な犬の場合は、尾を丸める事無く動き回り吠えたりしながら不安と戦っています。
耳を立てて前に向けて、吠えながらうろついている場合は、警戒心が強い状態です。
警戒心から吠えているのか、それとも恐怖で吠えているのかを見極めるために、犬の様子を観察しましょう。

怖がっているときに現れるサイン
飼い主のそばを離れない
ぶるぶると震えている
尻尾をお尻のほうに丸めて部屋中をウロウロと徘徊する
落ち着きがない
ドアを引っかくなど、部屋から出たがる
ヨダレを流したり、頻繁にあくびをする
興奮した様子で走り回る
吠える行動が増える
地面や床を掘ろうとする
物陰に隠れようとする

これらのサインに当てはなるものが多ければ、恐怖で吠えていると考えられます。

犬が台風を怖がるときの対応

できたら台風が近づいてきてちょっと愛犬がそわそわし始めたあたりから対策をとるようにしましょう。
とにかく台風の音に意識を向けさせないようにすることが大切です。
外の音が聞こえにくい場所へ移動させたり、テレビやラジオなどを、大きめの音で流しておくことで音を紛らわしたり、愛犬が大好きなオヤツやおもちゃを使って、気を逸らせるのも有効です。
「なんだか音がするけど楽しいし、おやつもらえるし今日はいい日だなー♪」くらいに愛犬が感じてくれるようにしておきます。

愛犬が吠えるのは雷の音だけでしょうか？
それとも、稲光に対しても吠えていますか？
もし稲光に対しても吠えるのであれば、愛犬がいる場所から稲光が分からないように、雨戸やシャッターを閉め、雨戸もシャッターもない窓には、遮光カーテンを張ると犬の不安も和らぐ傾向にあります。

いよいよ台風が近づいてきて、愛犬が怖がるときには飼い主さんやご家族の方が犬のそばにいてあげてください。
安心させてあげることがとっても大切なのですが、その時に注意すべきなのは、人間が雷の音に対して怖がったりしないことです。
「よしよし、大丈夫だからね」とか「びっくりしたね～」とか言わないことです。
あくまで、何でもない時と同様に振舞ってください。
人間が怖がったり驚いたりすると、犬は「やっぱり怖いことが起こっているんだ(；ﾟДﾟ)」と本能で恐怖を感じてしまう恐れがあります。
吠える姿にも動じずに、「え？なにかあったの？」くらいに、無関心な態度でいましょう。
飼い主さんのその様子を見て、愛犬も「あ、大丈夫なんだ(*‘ω‘ *)」と落ち着きを取り戻してきます。

また、可能ならお風呂場に入れてみてください。雷の場合、お風呂場も窓があれば遮光カーテンを張ると効果的です。
ただし、お風呂場が玄関などに比べて雷の音が大きく聞こえる環境ならあまり適していません。
お風呂に入っている時に、ラジオなどを大きな音でかけます。
ラジオの番組は、なるべくにぎやかなものを選択すると効果がでます。

愛犬が台風を克服するためのトレーニング

台風が来るたびに毎回パニックになってしまうようでは大変ですよね(^^;)
長期的には、雷の音が嫌いではなくなることが必要です。
雷の音に慣れされる方法についてご紹介します。

まず、事前に雷の音を録音したものを用意します。
音に慣れさせるために愛犬が大好きなことをしている時に、録音した雷の音を聞かせます。
散歩が大好きなら、散歩の最中に
遊ぶのが大好きなら、遊んでいる最中に
ご飯が大好きなら、ご飯を食べている最中に
おやつが大好きなら、おやつを食べている最中に
雷の音を聞かせてください。

最初は、人間の耳には聞こえないくらいの小さな音を数秒間聞かせるくらいから始めてください。
音が鳴っていても何事もなかったかのように平気にしているのなら、徐々に音量を上げ、聞かせる時間を長くしていってください。
これが大丈夫になってきたら、実際に雷がなったときも同じようにします。

雷がなり始めた時に遊ぶ、フードやおやつを食べさせるなど愛犬の好きなことをしてあげましょう。
愛犬が大好きなおもちゃで遊んだり、美味しいおやつを与えるなどしてプラスイメージと組み合わせ、できるだけ付き添ってあげるようにしましょう。
そうすると、犬は「雷の音＝自分にとっていい事が起こる。つまり恐がらなくていい。」というふうに理解します。

この対処方法は少々時間は掛かりますが、いったん慣れてくれさえすれば、後は平気になってくれる方法です。
雷の音が怖くないと解れば徐々に付き添わなくても大丈夫になってくれますので、是非トレーニングしてくださいね。