便秘の時にはヨーグルトを食べるといい、とよく聞きますよね。
子供の便秘にもヨーグルトなどの乳製品は効くのでしょうか。
また、大人が服用するようなサプリメントやタブレットを子供にも飲ませても良いのでしょうか。
今回は便秘に聞く乳製品とサプリメントやタブレットを子供に飲ませる場合についてお話します。
子供の便秘には乳酸菌や乳製品がいい?
便秘と乳製品の関係は?
そもそも便秘と乳製品にはどのような関係があるのでしょうか。
腸の中には様々な菌が住んでいます。
その腸内細菌のバランスなどを整えることで腸内の環境が整い、便秘や下痢をしにくくなるのです。
腸内細菌には様々な種類がありますが、大きく分けると3つです。
まずは体にとって良い働きをする善玉菌です。
この善玉菌のなかの代表格が乳酸菌です。
乳酸菌にはフェーカリス菌、ビフィズス菌などたくさんの種類がありますが、そのどれもが体にとって良い働きをします。
このあと説明する悪玉菌の侵入や増殖の防止や腸の運動を活発にする働きがあり、お腹の調子を整えてくれるのです。
2つ目の腸内細菌は悪玉菌です。
食中毒の原因となってるウェルシュ菌や病原性大腸菌、黄色ブドウ球菌などが悪玉菌に属します。
悪玉菌は腸内で有害物質を作り出し、悪玉菌が増えることによって便秘や下痢が起こりやすくなります。
つまり、便秘や下痢の原因になる腸内細菌は悪玉菌ということになります。
3つ目の腸内細菌は善玉菌にも悪玉菌にも属さない日和見菌と呼ばれる菌です。
日和見菌は善玉菌・悪玉菌のどちらか優勢な方に味方します。
悪玉菌が増殖している時には腸に悪い影響を及ぼしますし、善玉菌が多ければ腸に悪い影響を及ぼすことはほとんどありません。
このように、腸内に住む3つの菌が便秘に大きく関係しているのです。
子供の便秘に乳酸菌や乳製品は良いの?
乳酸菌は善玉菌であり、乳製品には善玉菌が多く含まれています。
善玉菌が増えることにより、腸内環境が整い、悪玉菌の活動を抑えることができます。
その結果、便秘にもなりにくくなるので、乳酸菌や乳製品は便秘の予防や解消に効果があると言えます。
ですが、小学生の便秘の原因は腸内環境だけではありません。
基本的な生活習慣や食習慣、ストレスなどの心理的要因が大きく関係します。
乳酸菌や乳製品を摂取することも大切ですが、そのほかの便秘を引き起こす要因も十分注意してあげるようにしましょう。
ヤクルトやミルミル、ジョアとヨーグルト、ダノンビオ、ラブレなどおすすめは?
乳酸菌飲料にもさまざまな種類があります。
ここではそれぞれの特徴をご紹介します。
ヤクルト
ヤクルトには乳酸菌シロタ株という乳酸菌が含まれています。
ヤクルトの創始者である代田稔博士により発見されたことからこの名前が付けられたそうです。
このシロタ株は胃液や胆汁に負けることのない生きた乳酸菌という特徴があります。
乳酸菌の中には胃液や胆汁などの消化酵素により働きが弱まってしまうものもあります。
善玉菌を必要とする腸まで生きた状態で届くシロタ株は非常に便秘に効果的と言えるでしょう。
腸まで届いたシロタ株は腸の運動を高めて便を出しやすくしたり、表面に有害物質を吸着する働きがあります。
ヤクルトは特定保健用食品として認可され、公式に便秘に効果のある乳酸菌飲料として知られています。
子供にも安心して飲ませることができますね。
値段は1本40円で、この1本の中にシロタ株を200億個配合しているというのですから、お得ですよね。
ミルミル
ミルミルはヤクルトと同じ会社から発売されている商品です。
1本100円で100ml入っています。
ミルミルにも生きて腸まで届くビフィズス菌BY株という乳酸菌が1本あたり100億個以上含まれています。
乳酸菌BY株には悪玉菌が作り出す有害物質を吸着させて排出するという働きがあります。
専門的にはシロタ株との違いもいろいろあるのかもしれませんが、みたところヤクルトと効果はあまり変わらなさそうですね。
できる限り効果を発揮するためには空腹時ではなく、食後に飲むのが効果的です。
ジョア
ジョアもヤクルトと同じ会社の商品です。
含まれている乳酸菌もシロタ株。
では何が違うのでしょう。
含まれている乳酸菌は同じですが、ジョアにはヤクルトには入っていない成分が配合されています。
ジョアにはカルシウムとビタミンDが配合されています。
カルシウムは骨を作る働きなどがあり、子供の成長には欠かせない成分です。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促す働きがあります。
便秘にも効果があって、小学生の成長に必要な成分が含まれているのですから、ヤクルトより値段が少し高くてもお得に感じる方も多いことでしょう。
ヨーグルト
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ヨーグルトにはビフィズス菌が多く含まれています。
ビフィズス菌は善玉菌なので、腸内環境をよくする働きがありますね。
ヨーグルトの良い点はいろいろなものを混ぜて食べることができるということ。
腸内の善玉菌のえさとなるオリゴ糖や食物繊維が含まれるはちみつやキウイを混ぜて食べるとより効果的です。
既製品の乳酸菌飲料との違いはこのように食べるときの組み合わせを工夫できるという点でしょう。
ダノンビオ
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ダノンビオにはビフィズス菌BE80という種類の乳酸菌が含まれています。
この乳酸菌は生存率が高く、より多くの乳酸菌が腸まで届くとされています。
ヨーグルトにも様々な種類があり、フルーツがあらかじめ入っているものが多いです。
ヨーグルトと別にわざわざフルーツを買う必要もないので便利ですね。
ラブレ
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ラブレはラブレ菌と呼ばれる乳酸菌が含まれた乳酸菌飲料です。
ラブレは整腸作用が強く、善玉菌のえさにもなります。
大腸の壁を緩やかに刺激し、腸を動かしやすくします。
ラブレはほとんどのコンビニやスーパーで売られており、非常に手に入りやすいです。
サプリメントタイプもあるようです。
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結局どれがいいの?
どの乳酸菌飲料も少しずつ味が異なります。
効果についてはそれほど大差はないので、お子さんの好みに合わせて続けられるものを選ぶとよいでしょう。
1回食べたり飲んだりするだけでは効果は出にくいので毎日続けてとる必要があります。
飽きないもの、という観点ではアレンジの効くヨーグルトや種類の豊富なダノンビオがいいですね。
子供もサプリやタブレットを使ってもいい?
サプリやタブレットを使っても特に問題はない
小学生の子供に便秘解消のためのサプリメントやタブレットを使っても特に問題はありません。
子供用のサプリメントやタブレットは薬局やドラックストアにも販売されています。
乳酸菌飲料が苦手な場合などにはサプリメントでもよいでしょう。
1か月続けてみてもヨーグルトや乳酸菌飲料より、サプリメントのほうが価格は安いです。
錠剤がのめる子供であればサプリメントやタブレットのほうが良いという場合もあります。
お子さんと相談して決めてみましょう。
まとめ
このように、乳酸菌には腸の環境を整えて便を出やすくするという効果があります。
お子さんの好みに合わせて毎日続けられる乳酸菌飲料やヨーグルト、サプリメントを選んでくださいね。