秋から冬にかけて流行するRSウイルスをご存知でしょうか?
乳幼児にかかりやすく感染すると咳などの呼吸器症状が現れます。
乳幼児では高熱が出る場合もあり、悪化すると肺炎などにもなってしまうことがあります。
実はRSウイルスは子供だけが感染するウイルスではありません。
2歳までにほとんどの人が一度感染し、体内には免疫ができますが、大人になっても感染してしまうことがあります。
今回はRSウイルスに大人が感染した場合には病院に行くべきか、診断方法や会社を休むべきかなどについてお話します。
RSウイルス 大人でも病院にかかるべき?
RSウイルスに感染するとどのような症状がでるの?
冒頭で少し述べたように、子供がRSウイルスに感染すると咳などの呼吸器症状が現れます。
大人の場合は子供ほど症状が重症化することは稀です。
大人が感染すると発熱がない場合も多く、咳や鼻水、下痢などの症状が現れることがあります。
病院にはかかるべきなのか?
子供の場合には咳や鼻水がひどく、発熱もあるため病院に行かないわけにはいきません。
しかし、成人がRSウイルスに感染しても症状があまり重症化しないため、自分の症状がRSウイルスによるものと気が付く人はあまりいません。
大人が感染した場合で症状が悪化してしまうのは、不規則な生活習慣や疲労の蓄積により免疫が弱くなっているときが多いです。
また、喘息や神経系、免疫不全などの持病がある場合や妊婦さんはRSウイルスに感染すると重症化しやすいと言われています。
さらに、高齢者も免疫が落ちているためRSウイルスに感染すると悪化して肺炎を引き起こしやすくなります。
症状が軽い場合、病院にかからなくても栄養と睡眠をしっかりととればいつの間にか治っています。
ですが、免疫力が落ちている場合や持病がある場合にはなかなか症状がよくならないこともあるため、病院の受診が必要です。
大人のRSウイルス感染の場合、専門は呼吸器科になります。
近所に呼吸器科の病院がない場合には内科でも診てもらえます。
あまりにも咳や鼻水などの不調が長引く場合には病院を受診しましょう。
RSウイルス 大人も診断はすぐできる?
どのような方法で診断するの?
RSウイルスの感染が疑われる場合にはどのような検査をするのでしょうか。
RSウイルスの感染を調べるためには簡易検査キットを使用します。
インフルエンザの検査のように綿棒で鼻水を採取し、その中にRSウイルスの抗原があるかどうか調べる検査になります。
鼻水を採取してから、ほとんどの場合には30分もせずに検査結果がでます。
特に痛みを伴う検査ではありません。
どのように治療するの?
RSウイルスの症状は通常の風邪とよく似ています。
そのため、前述したような特別な検査をしないこともあります。
実はRSウイルスに直接作用する薬はありません。
そのため、処方される薬も通常の風邪と同じような薬になります。
出ている症状に対処できる内服薬が処方され、自宅で安静にし、食事と睡眠をしっかりととることを医師から説明されます。
RSウイルスで会社仕事を休むなら何日が目安?
会社を休んだ方がいいの?
RSウイルスの症状は通常の風邪とよく似ており、症状だけではRSウイルス感染によるものと判断できないことが多いです。
それどころか、会社を休まなくてはいけないほど重症化することはほとんどありません。
もともと喘息の人やそのほかに呼吸器系・免疫系に持病がある方は症状が重症化してしまう危険性があるため、早めに病院を受診しましょう。
休まず出勤する時には周囲への配慮を忘れずに
体調がそれほど悪くならないため出社しようと考える方が多いと思います。
RSウイルスはくしゃみや咳による飛沫感染と、ウイルスが付着した手であちこち触ることで蔓延してしまいます。
咳や鼻水がでているけれど会社をやすむほどではなく、出社する場合には周囲への配慮が必要です。
まずは必ずマスクを着用しましょう。
マスクを着用することで咳やくしゃみによりウイルスが飛び散ることを軽減してくれます。
また、こまめに手洗いうがいをし、公共のものの使用はできるだけ控えるようにしましょう。
さらに、勤め先が子供や高齢者の集まる場所である場合には、周囲への感染予防を徹底する必要があります。
RSウイルスに感染していることがわかったら、会社の上司などに出社に関する相談をした方がいいかもしれません。
自分のことだけではなく、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。
まとめ
このように、RSウイルスは大人が感染しても重症化しにくく、病院に行かなくても治る場合がほとんどです。
病院にかかったら簡単な検査キットで診断をするため時間はかかりません。
仕事を必ず休む必要はありませんので、周囲への感染予防をしっかりとして自分の体調と、会社の上司とよく相談して出社をきめましょう。