RSウイルスという言葉を聞いたことがありますか?
名前だけ聞くとなんだか難しそうに感じるかもしれませんが、RSウイルスとはわたしたちにとってかなり身近なウイルスの一つなのです。
今回はRSウイルスとは何か、大人にもうつるのか、感染した時の症状などについてご紹介します。
RSウイルスは大人にもうつる?
RSウイルスとは?
RSウイルスとは乳幼児に感染しやすいウイルスの一つです。
毎年冬頃に流行し、乳幼児の半数以上は1歳までに感染します。
冬に乳児が鼻水や咳、喘鳴(ぜいぜいすること)の症状がでたらその半数ほどがRSウイルスによるものと言われています。
一度感染したからといってその後感染しないということはなく、何度も感染する可能性があるウイルスです。
RSウイルスに感染すると主に呼吸器症状が現れます。
4~5日の潜伏期間ののちに鼻水、咳、発熱などの症状が出現します。
気管支炎や細気管支炎を発症し、強い咳や喘鳴を引き起こします。
まれに重症化し、入院治療が必要になる場合もある恐ろしいウイルスです。
通常は感染しても数日から1週間ほどで症状は軽快します。
大人にも感染することがあるの?
RSウイルスは乳児に多い感染症ですが、大人にも感染することがあります。
RSウイルスは飛沫感染や接触感染で蔓延していきます。
感染している人の咳やくしゃみ、菌がついた手を洗わずに食べ物に触れてそれを食べることなどで感染します。
RSウイルス 大人が感染したときの症状は?
大人が感染した時の症状は?
RSウイルスに大人が感染するとどうなってしまうのでしょうか。
前述したように、RSウイルスは半数以上の人が1歳までに感染し、2歳までではほぼ100%の人が感染します。
したがって、大人になるころにはRSウイルスに対する免疫が出来上がっています。
そのため大人が感染しても重症化することはほとんどありません。
感染すると咳や鼻水、発熱などの症状が現れます。
気管支炎などを引き起こしてしまうのは全体の30%ほどであり、ほとんどはただの風邪のような症状です。
重症化しやすいのは免疫力が弱くなっている場合であり、疲労がたまっている、ストレスが強い場合などです。
どのように治療をするの?
RSウイルスはわたしたちにとってかなり身近なウイルスです。
しかし、驚くことにRSウイルスの特効薬はいまだ開発されていません。
そのため、それぞれの症状に合わせた内服薬を処方する対症療法でしか治療方法がありません。
咳がでて呼吸がしにくい場合には気管支を広げて呼吸を楽にする薬、炎症を抑える薬、痰を切りやすくする薬などが処方されます。
症状が軽いうちは、知らないうちに感染し、ちょっと調子が悪いと感じるくらいですぐに治ってしまうこともあります。
症状が軽い場合には病院を受診しなくても休養と栄養補給で軽快します。
症状が長引くときやあまりにも辛い場合には無理をせずに病院にかかりましょう。
他の人に移ってしまう可能性はどれくらい?仕事はどうしたらいいの?
RSウイルスはくしゃみや咳で感染する飛沫感染と菌が付いている場所に触った手で飲食することによる接触感染の2つの感染経路から感染します。
施設内流行や家庭内流行が起こりやすいウイルスの一つです。
予防方法は手洗いうがいが一番効果的です。
マスクの着用も効果があります。
症状が軽い場合には仕事に行っても特に問題はありません。
ですがくしゃみや咳などで他人に移してしまう可能性はあります。
出勤する場合にはマスクを着用すること、そして公共のものにはできるだけ触れないようにするなど周囲の人への配慮が必要です。
症状が軽い場合には自分がRSウイルスに感染しているなどと夢にも思わない場合がほとんどです。
日頃からこまめに手洗いうがいをする習慣をつければ自分も感染しにくくなりますし、他の人にも移す可能性が低くなります。
RSウイルス 大人は何科にかかったらいいの?
何科にかかればいいの?
子供がRSウイルスに感染したと疑われる場合にはもちろん小児科を受診します。
ですが、大人の場合には何科にかかればいいか迷ってしまいますよね。
RSウイルスは主に呼吸器に症状がでるウイルスです。
近くに呼吸器科がある場合には呼吸器科を受診しましょう。
呼吸器科がない場合には内科でも診てもらうことができます。
放置することで重症化してしまうこともあるので早めに受診することをおすすめします。
まとめ
このようにRSウイルスはわたしたちに身近なウイルスであり、乳幼児のほとんどが感染するものです。
何度も感染するウイルスであるため大人になっても感染する可能性があります。
症状は軽い場合がほとんどですが感染予防、そして他人へ移さないためにもこまめな手洗いうがいの習慣を付けましょう。