墓参りに線香なしはマナー違反?意味とは?何本が正解?

お墓参りと言えばお線香、とイメージする方が非常に多いですよね。

確かに、お墓参りに行くと墓前にはお花とお線香が供えられているのをよく見かけます。

お墓参りのマナーとして、お線香は必ず必要なのでしょうか?

そもそもお墓参りの時のお線香にはどのような意味があるのでしょう。

今回はお墓参りの時のお線香のマナーについて、意味や本数も含めてご紹介します。

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墓参りに線香なしはマナー違反?

お墓参りの意味とは?

お墓参りに行く時にはほとんどの人がお花やお線香を持参しますよね。

手ぶらで行くのはマナー違反になるのでしょうか。

手ぶらでお墓参りに行ける場所として、納骨堂があります。

納骨堂とはお墓の代わりに仏教寺院の敷地内に建てられているものです。

お墓を立てるとどうしても住宅地から離れてしまい、なかなかお参りができなくなるという点からも近年では納骨堂が人気です。

納骨堂はお線香が完備されているところが多く、手ぶらでお参りに行っても問題ないとされます。

ですが、納骨堂ではなく墓地にお墓がある場合にはお線香が完備されている場所は少ないでしょう。

そこで、お墓参りのそもそもの目的を考えてみましょう。

お墓参りは故人を心から供養することを目的としています。

お花を供えたりお線香をあげたりするのは供養するための手段ですが、必ずしも必要なことではありません。

また、墓地は雨が降るとお線香に火をつけることが難しい場合もあります。

天候不良のときにはお線香をあげずにお参りして帰るという場合もあります。

お墓参りに行ってお花やお線香をあげなくても、きちんと供養する気持ちがあればマナー違反にはなりません。

片付けのことも考える

お墓にお線香やお花をあげてお参りをしたとしても、後片付けまで考えずに帰ってしまう人がいます。

墓地側でお花やお線香の灰の片付けをしてくれる場合もありますが、ほとんどの墓地は自己責任となることが多いです。

線香の灰が溜まったり、短くなったお線香が風で飛んで行ってしまうこともあります。

せっかく気持ちを込めてお線香をあげても、きちんと後片付けしなくては先祖に失礼になってしまいます。

お線香やお花は持っていけばよいというわけではありません。

ご先祖様を想う気持ちや周りのお墓に迷惑をかけないためにも、後片付けのことをきちんと考えましょう。

墓参りの線香の意味とは?

仏教経典に書かれる香りの意味とは

そもそも、お墓参りでお線香を使うようになったのはどうしてなのでしょうか。

お線香をあげる意味はインドの仏教教典にあります。

お線香を焚くと、独特の香りがしますよね。

人によってはとても落ち着く香りだという人もいます。

インドの仏教教典の中には「死後の人間が食べるのは香りだけ」と記す部分があります。

「善い行いをしてきた死者は良い香りを食べ、悪い行いをした死者は嫌な臭いしか食べられない」と書かれています。

お墓参りでよい香りのお線香をあげるのはご先祖様に食べ物をお供えするという意味があります。

お墓に眠る故人は生前善い行いをしてきた善人であり、極楽へ導いてほしいという遺族の願いも込められます。

古くからの習慣

昔は今のように遺体を火葬していたわけではなく、土にそのまま埋める土葬が一般的でした。

土葬をすると野生動物が臭いに誘われて墓を荒らすということが度々ありました。

線香の香りは動物を寄せ付けない植物を使った香りであり、におい消しや動物除けの意味も込められています。

また、香りは嗅覚で感じるものであり、目が見えなかったり耳が聞こえなくても呼吸とともに感じられるものです。

目が見えなくても感じられる香りは古くから不思議な力があるとされ、その場を清める意味があるとされました。

そして、お線香の香りには鎮静作用があるとされ、大切な人を亡くした悲しみによって遺された人が自分を見失わないようにという意味もあります。


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墓参り 線香の数は何本が正解?

お墓参りのときのお線香の本数は宗派によって違います。

ここでは各宗派ごとのお線香のお作法についてご紹介します。

天台宗・真言宗

天台宗と真言宗のお線香の本数は3本がマナーとされています。

これは仏様・法の教え・僧の「三宝」を大切に供養するという意味が込められています。

ただ3本立てればよいというわけではなく、正面からみて逆三角形になるように供えます。

香炉の手前に1本、奥に2本のお線香を立てます。

曹洞宗・臨済宗・浄土宗・日蓮宗

曹洞宗・臨済宗・浄土宗・日蓮宗のお線香の数は1本がマナーです。

昔、僧侶が修行を行う際に1本のお線香が燃え尽きるまでの時間を目安として時間を測っていたことが由来です。

1本のお線香を香炉の中心に立てます。

浄土真宗

浄土真宗もお線香の数は1本となります。

ですが、浄土真宗の特徴はお線香を立てないことです。

香炉の幅に合わせて線香を折り、煙が出るほうを正面からみて左側にして香炉に寝かせてお供えします。

宗派に関係ない基本的なマナー

このように、宗派によってそれぞれのマナーがありますが、宗派は関係ない基本的なマナーもあります。

お線香に火をつける時にはまとめて手に持ち、ろうそくの火でつけます。

まずはろうそくに火をつけてそこからお線香に火を移し、直接火をつけてはいけません。

そしてお線香やろうそくの火を消す時には息を吹きかけて消すのはマナー違反です。

必ず手であおぐようにして消すようにしましょう。


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まとめ

このように、お墓参りの時にお線香をあげることについては様々な意味があります。

お線香を持たずにお参りしてもマナー違反ではありませんが、お線香の意味を考えるとあったほうがよいとされます。

宗派によって本数や供え方のマナーがありますが供え方を多少間違えてもご先祖様を想う気持ちがあればよいでしょう。

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