可憐で美しい花たちには花言葉があることをご存知でしょうか?
贈り物として花を贈るとき、花言葉を気にする方もいるかと思います。
お墓参りをするとき、故人があなたにとって大切な方ならば、花言葉でお花を選びたいと思うかもしれません。
今回はお墓参りのお花を花言葉で選ぶときのおすすめやタブーについてご紹介します。
墓参りの花を花言葉で選んでもいい?
そもそも花言葉とは?
花言葉とはそもそも何なのでしょう。
花言葉の起源は17世紀ごろのトルコと言われています。
当時トルコでは恋人への贈り物として手紙や言葉ではなく、花に思いを託して贈るという風習がありました。
愛しい人には花を贈るというこのような習慣がヨーロッパに広がり、徐々に花ごとのオリジナルの花言葉が出来上がりました。
それぞれの花言葉の由来は花のイメージや国の歴史、風習、神話や伝説などから生まれています。
起源がヨーロッパなので宗教的な意味が含まれる場合もあり、国によって意味が全然違う場合もあります。
日本で花言葉が使われるようになったのは19世紀になってからです。
当時は海外から入ってきた花言葉をそのまま使っていましたが、徐々に日本独自の花言葉が数多く使われるようになりました。
お墓参りの花を花言葉で選んでもいいの?
大切な故人に気持ちを伝えたいと思ったときに、花言葉でお参りの花を選びたいと思うときがありますね。
お墓参りの花の選び方のマナーとしては毒やとげがない花、香りが強すぎない花を選ぶとよいとされます。
必ずこの花でなければならないという決まりは特にありませんが、お墓参りには仏花を持っていくことが多いでしょう。
故人が好きだった花を供えることもありますので花言葉で花を選んではいけないという決まりはありません。
この後ご紹介する墓参りにタブーな花を避ければ、素敵な花言葉を持つ花を供えて問題はありません。
墓参りの花におすすめな花を花言葉とともに紹介します
菊の花言葉とは?
お墓参りやお葬式などで供えられることが多いのは菊の花ですね。
菊にはたくさんの色や種類があります。
色によって花言葉は少しずつ異なります。
ですが、菊の花そのものには高貴、高潔、高尚といった意味があります。
高貴とは身分が高いということ、高潔とは人柄が立派なこと、高尚とは上品であることという意味になります。
人生を全うした故人に対して尊敬の意味を込めて菊の花を供えるという考え方でしょう。
また、菊の花は1年の中でも遅い時期に咲く品種があります。
そのため最後の花、つまり最期を表す花として死の花、故人に供える花という意味が込められたという説もあります。
色による花言葉の違いもあります。
故人が亡くなってから四十九日以内には白い花しか供えてはいけないとされます。
ここでは白い菊の花が供えられることが多いですね。
白い菊の花の花言葉は「真実」です。
白い菊には穢れがないという意味もあり、亡くなった方が穢れのない、つまり真実しかない世界へ旅立てるようにという意味が込められます。
アイビーの花言葉
9月から12月に旬を迎えるアイビーという花があります。
アイビーは観葉植物としてもよく育てられているツタのような植物です。
花自体は小さくピンポン玉のようで美しい花とはいえませんが、葉がきれいな植物で、グリーンカーテンにも使われています。
花束に添えられることもあります。
アイビーは他の樹木や岩などに絡まって成長することから永遠の愛のシンボルともされています。
花言葉は「永遠の愛」「友情」「不滅」といった人と人とのつながりを祈る言葉となります。
ウエディングブーケにも使われることがありますが、仏花としても用いられています。
アングレカムの花言葉
11月から12月に旬を迎える冬の花、アングレカムはアフリカ原産の花です。
アフリカと言ってもほとんどがマダガスカル産となり、園芸店では取り扱っていないこともある珍しい花です。
アングレカムはランの仲間で、ほとんどが白い花を咲かせます。
花が長持ちするためお墓参りの花としてはとても適しています。
すっきりとした香りから多くの人に愛される花です。
アングレカムの花言葉は「祈り」「いつまでもあなたと」です。
ドライフラワーとしてお墓に供えられることが多く、故人の冥福を祈るという意味があります。
ガザニア
ガザニアはキク科の植物で約40種類あるとされます。
花びらが重なり合い丸い形の花となります。
別名クンショウギクとも呼ばれています。
花の色は白、ピンク、オレンジ、黄色など鮮やかな花を咲かせます。
春から秋が旬となります。
花言葉は「きらびやか」「あなたを誇りに思う」「潔白」などです。
尊敬していた故人に贈る花として供えられることがあります。
白のカーネーションの花言葉
母の日には赤いカーネーションが送られますね。
白のカーネーションは「亡き母に贈る愛」という花言葉を持ちます。
白は故人を思う色、カーネーションは母への愛を表す花です。
大切なお母さまの墓前に供える花としてよく選ばれています。
キキョウ
6~9月に紫の花を咲かせるキキョウ。
戦時中にキキョウを植えて恋人の帰りを一生涯待ち続けた女性にちなんだ花です。
キキョウは花が長持ちし、寒さにも強いことからよく墓前に供えられます。
花言葉は「永遠の愛」。
亡くなった最愛の人に供える花として最適です。
墓参りの花にタブーはある?
お墓参りの花は故人を思って選ぶことが大切です。
花言葉で選ぶのもよし、故人が好きだった花を選んでもよしです。
ただ、選ぶ時にはいくつかの点に気を付けなくてはいけません。
まず、毒やとげのある花は避けたほうがよいでしょう。
故人を想う花としてはふさわしくありません。
また、赤い花は祝福を表す花とされます。
美しい花でも赤い花は親族の誤解を招く危険性もありますので避けましょう。
そして、傷みやすい花や香りが強すぎる花は周りのお墓に迷惑をかけてしまうこともありますので注意しましょう。
まとめ
このように、お墓参りのお花を花言葉で選ぶのはとても素敵なことです。
亡くなった大切な人へ供える花には、あなたの想いが十分に届く花を選びたいですよね。
タブーとなる花を避けて美しい花をお墓に供えて思いを届けましょう。