節分といえば恵方巻ですよね。
恵方巻の食べ方にはさまざまなルールがありますが、地域や家庭によってかなりのばらつきがあるようです。
恵方巻は無言で1本食べきるというルールが有名ですが、その場合、口から恵方巻を離してはいけないのでしょうか?
また、おいしく食べるために醤油をつけたり、食べやすいように切って食べるのはどうなのでしょうか?
今回は恵方巻の食べ方のルールについてご紹介します。
恵方巻の食べ方やルール 口から離さないで食べる?
1本まるまる無言でたべるというルールは恵方巻の数あるルールの中で一番有名なものでしょう。
しかし、1本まるまるといっても、口から離していいのかどうか疑問に思ったことのある方も多いのではないでしょうか。
・なぜ1本まるまる食べるのがよいとされるのか?
恵方巻を食べる風習は、今年も1年幸せに過ごせますようにと願うために行われるものです。
恵方巻の具は7種類で、七福神にちなんでいるとされています。
神に願い事をする行事は神事と呼ばれます。
神事の多くは無言で行われますので、恵方巻を食べるときにも神様に失礼のないようにと無言で食べるようになりました。
1本まるまる切らずに食べる意味は、縁が切れないようにと願ったことからです。
・食べるときに口から離してもいいのか?
1本まるまる食べる…といっても市販の恵方巻はかなりの太さですし、長さもそれなりにあります。
口から離さず食べるのはかなり大変です。
口から離してはいけない、というのは食べ終わるまで恵方巻をお皿などに置かずに口に常に恵方巻の端が付いているという状態です。
実は、これは幸福が恵方巻を伝って口の中へと入ってくるという言い伝えから始まったルールです。
ですが、実際には恵方巻を口から離さずに食べるのは至難の業です。
のどを詰まらせても危険です。
終始無言であれば途中でお茶やみそ汁などをはさんでも1本食べきればよいとする考え方もあります。
声をだすと幸福が逃げてしまうので、ゆっくりと無言で食べきればよいのではないのでしょうか。
恵方巻の食べ方やルール 醤油はつけてもいい?
通常、お寿司や海苔巻きを食べる時には少しずつ醤油をつけながら食べますよね。
恵方巻の場合は醤油はつけてもよいのでしょうか。
恵方巻は1本を無言で食べきるというルールがあります。
ですが、恵方巻の文化自体は実はそれほど古いものではないのです。
海苔巻きを売りたいと考えた海苔業者やコンビニ業界が、大阪の古い風習をもとに節分に太巻き寿司を販売し始めたことで節分に恵方巻を食べる文化ができたのです。
そのため、必ず守らなければいけないというルールは実は存在しません。
前項で述べた口から離す、離さないなどの食べ方の決まりと同じで、考え方によっては醤油をつけて食べてもよいということにもなります。
例えば、食べ始める前に醤油をつけてから食べ始めるというのもありです。
途中で醤油をつけたさないで食べれば、恵方巻を口から離さないで食べきることも可能ですよね。
無言で1本食べきればよいというルールのみ適応するのであれば途中で醤油をつけ足してもよいでしょう。
また、恵方巻を食べる儀式は最初の1本だけとする場合もあります。
最初の1本は無言で醤油をつけずに食べ、残りは自由にたべてもよいとする場合もあります。
恵方巻の食べ方やルール 切って食べるのはだめ?
これまで様々な恵方巻のルールをご紹介してきましたが、恵方巻を切って食べるのはどうなのでしょうか。
・そもそも昔の人は切らずに1本食べていたのか?
恵方巻の起源は大阪での様々な言い伝えがもとになっています。
その言い伝えのどれもが1本まるまる食べるというものです。
縁が切れる、幸福が逃げるなど1本まるまる食べる理由にも様々な理由があります。
しかし、昔の人は本当に1本まるまる食べていたのでしょうか。
現在の恵方巻は太さも太く長さもそれなりに長いです。
具もたっぷりと入っており、1本まるまる切らずに食べること、ましてや口から離さずに食べきることは至難の業です。
実は、恵方巻はまるかぶり寿司や巻きずしなどとも呼ばれていました。
願いをかなえるためにまるかぶりしていた巻きずしの大きさは現在とはかなり異なります。
太さも細め、長さも短めにつくられ、無言で1本食べきれるサイズでした。
そのため、恵方巻の言い伝えができた当初の時代にはまるまる1本切らずに食べることができていたということになります。
しかし、現代になりコンビニ業者が普及させた恵方巻は具も豪華で、寿司だけではなくロールケーキになっていたりと進化しています。
恵方巻の形状ですら自由に進化しているのですから、ルールに従いにくくなってしまうのは仕方がないことです。
・切ってたべるのはだめなのか?
縁を切らずに幸福を願うためには1本まるまる食べることがどの地方でも推奨されています。
できることならば切らずに1本食べたほうがよいでしょう。
しかし、先ほども述べたように、すべての巻きずしを1本まるまる食べなくてはいけないわけではありません。
最初の1本のみまるまるたべて、残りは切っても醤油をつけても何をしても自由とする風習があります。
最初の1本は短めの恵方巻にするなどの工夫をしてみるといいかもしれませんね。
まとめ
このように、恵方巻の食べ方のルールは様々であり、時代に合わせて変化しているとも言えるでしょう。
自分がどのルールを信じるのかによって食べ方が異なってきます。
のどを詰まらせたりしては幸福がなくなってしまいます。
食べやすく、きちんと願い事ができる方法で食べるのが一番良いのかもしれませんね。