ロタウイルスは任意接種の予防接種ですが、ロタウイルスによる胃腸炎は重症化すると命にかかわることがあります。
そのため、ロタウイルスの重症化を防ぐために予防接種を受けることが推奨されています。
しかし、乳幼児は受けなければならない予防接種の数が多く、費用もかかります。
今回はロタウイルスの予防接種の費用と助成金についてご紹介します。
ロタウイルスの予防接種 費用はどのくらい?
・ロタウイルスの予防接種の費用
ロタウイルスにはロタリックスとロタテックの2種類の予防接種があります。
ロタリックスは2回で接種が完了する予防接種で、2回の総額は24000円から28000円です。
一方ロタテックは3回の接種が必要ですが、価格はロタリックスとほぼ同じで3回総額で24000から30000円です。
医療機関や自治体によって価格に差がある場合があります。
・ロタウイルスが重症化した場合の治療にかかる費用は
ロタウイルスは感染している人の便や吐物から感染し、子供が集まる場所などにウイルスがたくさん集まっています。
幼い子供に感染しやすく、5歳までにほぼ100%の子供が感染する病気であるとされています。
感染すると白いコメのとぎ汁のような下痢便と激しい嘔吐が現れます。
このような症状が続くと脱水を引き起こしてしまいます。
ロタウイルスは予防接種をすることで、重症化を90%予防することができます。
しかし、ロタウイルスの予防接種は任意接種であり、本当に必要なのか悩む方も多いようです。
ロタウイルスは重症化すると胃腸炎を引き起こし、下痢や嘔吐がひどくなると脱水症状が起きます。
重症化したロタウイルス感染症は入院して点滴治療が必要になります。
ロタウイルスはウイルス感染症で、他の子どもと隔離が必要になります。
そのため、入院中は個室に入らなければいけません。
症状によって個人差はありますが、ロタウイルスが重症化すると3泊4日ほどの入院となるのが一般的です。
個室料金、食事代、治療費などの入院治療にかかる料金を合計すると、病院によって差はありますが5万円から7万円ほどの高額になることがあります。
予防接種をしておけば、感染症が重症化して苦しむこともなく、入院した場合にかかる費用に比べればかなり安くすみます。
そう考えると予防接種をして重症化しないように備えておいた方がよいかもしれません。
ロタウイルスの予防接種 助成金があるって本当?
ロタウイルスの予防接種は任意接種であるために、健康保険は適用されず、料金は自己負担となります。
しかし、地域によっては助成金が出る場合もあります。
住んでいる自治体のホームページや保険所のホームページを見ると助成金について記載されています。
助成される金額は地域によって様々ですが、平均すると2回接種のロタリックスでは1回あたり7000円程度、3回接種のロタテックでは1回あたり5000円程度の助成金が出ます。
助成金が出る地域の場合、地域が定めた方法で申請が必要になります。
ワクチン接種後に申請書を領収書とともに保健センターや役所の福祉課などに提出して助成金が下りるのが一般的です。
地域によっては接種する医療機関で保険証と母子手帳を提示することで助成金の分を差し引いた金額で請求されることもあります。
ロタウイルスの予防接種 医療費控除の対象になる?
・医療費控除とは
医療費控除とは、1月1日から12月31日までの本人あるいは生計が同じ家族のための医療費の支払いのうち、一定金額の所得控除を受けられることです。
医療費控除の対象となるのは、病気がある場合の治療を目的とした医療費です。
予防を目的とした医療費や、医師が治療を必要と判断しない医療費については控除の対象外になります。
治療のための薬代、通院のための交通費も控除の対象になります。
・ロタウイルスワクチンは医療費控除の対象になるのか?
予防接種は病気の予防のための治療費に分類されるので医療費控除の対象にはなりません。
予防接種は重症化の予防のためには重要ですが、病気の治療ではないため、料金が自己負担になります。
・予防接種が医療費控除の対象になる場合とは
家族の誰かに病気が発症し、それが他の家族に移ることで悪影響や命の危険があるというときに、医師が必要と判断して予防接種をした場合には、医療費控除の対象になります。
しかし、ロタウイルスの場合にはこの対象になることはほとんどありません。
まとめ
このように、ロタウイルスの予防接種は、自治体によっては助成金がでますが、料金は自己負担です。
助成金がでる地域はまだまだ少なく、全額自己負担である地域も少なくありません。
出費はかさみますが、予防接種をすることで重症化を防ぐことができるので、予防接種はして損はありません。
助成金制度などを上手に利用して、ぜひ予防接種を検討してみてください。