新生児黄疸の治療の光線療法をする機械ってどんなもの?どのくらいの期間が必要なの?

赤ちゃんが黄疸になってしまった時に、まず行うのが光線療法という治療です。
実際にどんな風にやっているのか、どんなことに気をつけたらいいのか分からず不安に思うことがありますよね。
日本の施設で行われている一般的な光線療法について説明します。

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新生児黄疸の治療の光線療法をする機械って?

いろいろな光線療法のユニットがありますが、たいていは写真のように青い光や緑の光が出ているものが多いです。
全身にたっぷり光を浴びたほうがビリルビン値は下がりやすいので、できるだけたくさんの光を浴びることができるように裸でオムツ一枚になります。
また、光線は目に優しくないため、アイマスクなどで目を覆って保護します。
その状態で光線ユニットの下に寝かせて光を浴びせます。
施設によって、赤ちゃんを赤ちゃん用ベッドに寝かせたまま光を当てる場合と、保育器に入れて温かい状態にして光を当てる場合があります。
また、他の赤ちゃんに光線が当たらないように赤ちゃんの周りを色つきのビニールで覆ったりする場合もあります。
通常は上から光を当てますが、黄疸が強い場合には上からと横からなど、さまざまな方向から当てることもあります。
治療中はずっと光を当てている状態となりますが、授乳やお風呂などの時には光線療法を中断し、連れ出すことができます。
授乳はいつもどおりにお母さんが行うことができます。
ただし、できるだけ光を浴びている時間が長いほうが治療効果は高いので、できるだけ短時間で授乳を終わらせてまた治療に戻ることを勧められると思います。
大体の病院は30分以内くらいに授乳をして光線療法を再開できるよう、お母さんに説明してくれます。
ビリブランケットといって、光線がでている毛布を使っている施設もあります。
ビリブランケットは赤ちゃんの体の部分を光ファイバーの毛布で多い、持続的に光線療法を行うものです。ビリブランケットを使うと、目を保護する必要がなく、大きな光線ユニットの下にいる必要もないので、お母さんと同室しながら治療を受けることができます。
小児科医師によってはビリブランケットよりも光線ユニットのほうが治療効果が高いと光線ユニットを好む場合もあります。

新生児黄疸の治療にはどのくらいの期間かかるの?

施設の方針にもよりますが、基本的な治療スケジュールについて説明します。
採血でビリルビンの値が基準値を超えたら、光線療法が始まります。
通常、光線療法は24時間程度行うことが多いです。
状況によってはそれよりも短い時間で終わったり、長くかかることもあります。
翌日の朝、採血を行い、ビリルビン値をチェックします。
採血結果が基準値よりも2~3低下したら、光線療法の終了の目安となります。
もしも、ビリルビン値の下がりが悪い場合はさらに12~24時間くらい治療を継続します。
そして再度採血をしてビリルビン値を確認します。
治療した後、「リバウンド」といって低下したビリルビン値が再び上昇することがあります。
そのため、翌日にもうもう一度再検査をしてリバウンドが起きていないかどうか確認をします。
ビリルビン値が問題なければ、生理的黄疸はもう問題ないでしょうという判断となります。
もしもリバウンドが起きていた時には、光線療法を再開します。
光線療法を再開したときには、また24時間くらい光を浴びる治療をするところからの繰り返しです。


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新生児黄疸の治療のまとめ

ここまでの話を整理すると、光線療法になった場合
実際に光を浴びる治療を1日行う
翌朝に検査をしてビリルビン値が下がっていたら光線療法を終了してさらに1日様子を見せてもらう
翌々朝、再検査実施
という流れになるので少なくても光線療法を始めたら3日間は治療にかかるということになります。
光を浴びる治療を終えてから再検査までは、入院を続けて様子を見せてもらう病院と、退院して翌日に受診する病院があります。
入院を続けて様子を見せてもらう病院の方が多く、私が今まで務めた病院はすべて入院継続でした。
そのため、退院予定日の前日などに光線療法になると、必然的に退院が延期になってしまいます。
お母さんは問題なければもともとの予定日に退院できるので、お母さんが退院してからのすごし方は大きく3つに分かれます。
・お母さんが自費で入院を延長して赤ちゃんと一緒に過ごす
・お母さんは退院し、赤ちゃんの付き添いという形でそのまま残り、赤ちゃんと一緒に過ごす
・お母さんは退院し授乳に通ってくる、もしくは授乳を施設のスタッフにお任せする
施設によってどの対応になるのかは違いがありますので自分の出産した施設に確認してみましょう。

まとめ

いかがでしたか?
赤ちゃんが黄疸だと言われたら心配や不安な気持ちになるお父さんお母さんが多いと思います。
新生児黄疸は珍しい病気ではなく、生まれて1週間以内の赤ちゃんに起こりやすい病気です。
しっかりと早めに治療をすることで成長には影響することなく治すことができますので、落ち着いて先生と相談をしてくださいね。
わからないことは病院のスタッフになんでも聞いてくださいね(*´▽`*)

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